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  1. Mar 2024
    1. ■2024年の大発会は1年前と大きく違う展開に 2024年の大発会でも一瞬、2023年のことが頭をよぎった投資家も少なくなかったのではないか。いきなり元日に能登半島地震が発生、翌日は羽田空港での衝突事故と続いたあと、アメリカでは新年早々アップル株が3%以上も下落した。 同社株を含んだ「マグニフィセント7」と称されるビッグテック株の崩壊がささやかれる中、日経平均がいきなり770円安となったときには、多くが「今年もか!」と思ったはずだ。しかし、今回の日経平均は前年末比770円安のあと600円以上も戻し、TOPIX(東証株価指数)に至ってはプラスで終了、前回との違いを見せつけている。 4日の新年賀詞交換会における大手証券3社のトップの相場観が公開されたが、丸めて言えば3社とも日経平均の今年の高値目標は4万円であり、日本銀行のマイナス金利解除は震災の影響を考えて後ずれし、賃金上昇は物価上昇を上回るだろうとの意見でほぼ一致している。 この日は全国銀行協会の賀詞交歓会も行われた。加藤勝彦会長(みずほ銀行頭取)は日本経済に関して「成長と分配の好循環が間違いなく回転しだしている」と指摘した。また「欧米は金融引き締めの影響が表れるなど、世界経済のスローダウンが想定される」としながらも、「日本経済については昨年に続く高水準の賃上げの実現が期待される」と語っているように、金融業界はデフレ脱却からの好循環にかなりの手応えを感じているようだ。